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楼主: 利维豚

[新闻] 【sprite第三作】everlasting flowers 简中 8月29日发售 STEAM已上

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发表于 2024-8-29 15:19 | 显示全部楼层
本帖最后由 小延S 于 2024-8-30 05:06 编辑

3h通关 通的比较快 不过这文本量本身就少
大部分人在5h内通关估计不成问题

先叠个甲 都是从个人主观上的观感

我本身是偏好那种扭曲或者胃疼,互相拯救,共依存这种百合情节的

不过这作端上来的不是这种 算是擅自期待擅自失望了吧 也有可能是被主创百合宣言拉高了期待的锅
这作更像是接受以前的自己 勇敢向未来迈进的故事
能戳到的可能会被戳到吧 对个人来说倒是没有太大感触

要说女女浓度 有一些 但没那么高

至于好不好磕 仅从个人意见出发的话 我觉得不太好磕 不过花火大会和窗边两人的重力两句个人还是蛮喜欢的 也可以看成是类直球告白

—— 来自 S1Fun

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参与人数 1战斗力 +1 收起 理由
2287217595 + 1 好评加鹅

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发表于 2024-8-29 15:52 来自手机 | 显示全部楼层
诚也来了也得给我乖乖打游戏
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发表于 2024-8-29 16:40 | 显示全部楼层
小延S 发表于 2024-8-29 15:19
3h通关 通的比较快 不过这文本量本身就少
大部分人在5h内通关估计不成问题

我个人觉得最好磕的是在车站告别的时候金毛的三次让步
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发表于 2024-8-29 17:29 | 显示全部楼层
Irn 发表于 2024-8-29 16:40
我个人觉得最好磕的是在车站告别的时候金毛的三次让步

收尾还是太急了,要是能多加点内容,结尾再来个重逢就好了。
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发表于 2024-8-29 17:46 | 显示全部楼层
小延S 发表于 2024-8-29 15:19
3h通关 通的比较快 不过这文本量本身就少
大部分人在5h内通关估计不成问题

3h体量是不是有点太小了
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发表于 2024-8-29 17:58 来自手机 | 显示全部楼层
car123 发表于 2024-8-29 17:46
3h体量是不是有点太小了

那是鼠标连击只看文本速度
开自动模式10h吧

—— 来自 鹅球 v3.1.89
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发表于 2024-8-29 18:05 | 显示全部楼层
第七軍伐戎処 发表于 2024-8-29 17:58
那是鼠标连击只看文本速度
开自动模式10h吧

嗯,那还可以,不过体量也不算很大吧(没查文本量),后续看下评价再考虑买不买,最近时间打红烧的活动都不够
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发表于 2024-8-29 20:03 | 显示全部楼层



不是姐 你搞前面一句就行 为什么非要变成雷老板

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发表于 2024-8-29 20:04 | 显示全部楼层
收集了点赢面 希望漏油能补充一下
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发表于 2024-8-29 20:11 来自手机 | 显示全部楼层
本帖最后由 OKKING 于 2024-8-29 20:17 编辑

好tm短的短篇故事,经典的家庭校园问题引发的家里蹲心理治疗,恋爱要素完全0%。当然有一些深菜的心理活动挺痴汉的,但整体而言没有什么浪漫元素。故事也很平铺直叙,波澜是小打小闹,没有什么惊喜。唯一一个能算反转点的地方,认真读文本的应该早早就猜出来了,至少我是第一次洗澡的时候就全部猜完了。cg巨多,鉴赏里重复的加起来有几百张?感觉有点太试水作了。也没有后日谈小故事,打完了的感觉就是:嗯?这就完了?
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发表于 2024-8-29 20:13 来自手机 | 显示全部楼层
中文翻译还行,只看到一处太明显的同音词错误。
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发表于 2024-8-29 20:28 | 显示全部楼层
中文翻译我感觉一般般 我听译看到几个意思偏离的了
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发表于 2024-8-30 08:25 | 显示全部楼层
断网看到弹出重连steam才能继续,直接点退款。 主机版什么样的?ns总不能要全程联网吧,实体pkg版呢?

之后来看看点评,好像也没错过太多
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发表于 2024-8-30 09:24 | 显示全部楼层
llysander 发表于 2024-8-30 08:25
断网看到弹出重连steam才能继续,直接点退款。 主机版什么样的?ns总不能要全程联网吧,实体pkg版呢?

之 ...

NS 版不用,PS4 版估计也差不多吧。
不过这两个的价格都是 6900 日元,比 Steam 贵太多了,真不建议在上面购买。
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发表于 2024-8-30 10:16 来自手机 | 显示全部楼层
小延S 发表于 2024-8-29 20:28
中文翻译我感觉一般般 我听译看到几个意思偏离的了

没有国内互联网烂梗、没有常识性错误、没有漏翻、比AI强(人称代词不会普遍错误),在我这里就能得到“还行”的评价了
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 楼主| 发表于 2024-9-5 21:14 | 显示全部楼层
本帖最后由 利维豚 于 2024-9-5 21:16 编辑

「コントラスト」
坂下深菜
Illustayion:Suzumori
Story:四葩

「みゃーつ」
「猫さん……」
聞きなれた声が聞こえて、私は淚を腕で拭いて立ち止まった。
ハチワレの猫さんが、私の足元に擦り寄ってきた。ここに来てから、ベンションの近くでよく見かける子だ。縮しくなって、しゃがんで背中を撫ると、「みゃん」とかわいい声を出した。
「心配して、来てくれたの?」
私のことを心配してくれるのは、私のことをわかってくれるのはもう、あなただけなのかもしれない。
蘭だけは違うって、ようやく信じられる人ができたって、そう思っていたのに。あんなことを言われるなんて。
やっぱり信じちゃいけなかったんだ。
信じれば、裏切られる。
信じなければ、裏切られない。
これ以上、傷つかない
この子みたいに、私も一人で生きていくしかないんだ。
だけど、どうしてだろう。頭を撫でられて幸せそうな笑顔を浮かべるこの子を見ていると、頭に浮かぶのは蘭の笑顔ばかりだった。彼女のことが憎いのに。こんなに胸が苦しいのに。
蘭はいつでも一緒にいてくれて、いつも私のことを気にかけてくれて、微笑みながら、楽しそうに私の名前を呼んでくれた。そして、いつだって私の味方……ううん、そうじゃなかったけれど、いつの間にか私は彼女のことが大好きになっていた。
好きになったら、相手にも自分のことを好きになってほしい。それは警沢なことなのだろうか。嫌われるなら、いっそ知り合わない方がいいのに、と思う。どうしてここに来たのが蘭だったんだろう。蘭じやなくて、私みたいな子だったら良かったのに。もしそうだったら、分かり合えたかもしれないのに。
ハチワレの猫さんは、首のあたりを撫でてあげると、すりすりと私に身を寄せた。
「みゃーん」
「猫さんとはこんなにわかり合えるのにね
ぼつり、と地面に淚が落ちた。
好きだったのに。
大好きだったのに。
やっと友達ができたって思ったのに。
どうして私は……。
目を瞑って首を振る。
「みい?」
寂しそうな声に目を開けてみれば、猫さんが心配そうな顔で私を見上げていた。
「あなただけだよ、私のことをわかってくれるのは」
もう一度背中を撫でようとすると、
「みやっ!」
と声をあげて、可愛い猫さんはどこかへ走って行ってしまった。
「猫さんにも嫌われちゃったのかな」
もた立ち上がって、防波堤の端に凭れかかる。
波が寄せる音と、海辺で遊ぶ人たちの声が聞こえる。
こんなところ、来るんじゃなかった。
帰りたいな。
ああ、でも、どこに帰ればいいのだろう。
私の居場所なんてどこにもないのに。
——なくなってしまったのに。
「蘭、一人で持って帰ったのかな」
スイカは一つだけでも重かった。私だったら置いて行ってしまうだろう。でも、蘭は持って行ってくれるような気がした。
彼女は私とは違うから。
「違う……か」
同じだったらいいのに。価値観も、好きなものも、嫌いなものも。
『でも、違うからいいんだよね。私とは全然違うけど、深菜の考え方も、深菜のことも私は好きだよ』
ふと、中学校の頃、友達の奈美子が言ってくれたことを思い出した。
奈美子はいつだって私と意見が合うことはなかった。だけど、私の考えは否定しなかった。尊重してくれていた。だから、今はもう連絡することは無くなってしまったけれど、当時、私と彼女は仲が良かった。彼女のことが好きだった。
でも、蘭は違った。蘭は私の考えを否定した。もう一度目を瞑る。蘭の顔を思い浮かべた。臉の裏に、さっきの真剣な顔が見えた。
「あ……」

友達なら、相手の言うことを否定せずに、肯定してあげるべきだと思っていた。だけど、無条件に肯定することが正しいことで、相手のためになることなのだろうか。ただ、相手に合わせているだけなんじゃないだろうか。
蘭は私の話を全部否定したけれど、どちらが本当の友達なのだろうか。
「わからない……それに、今さらもう遅いよ」
首を振って、そして、空を見上げた。
強い日差しが敗しくて、私は再び俯き、地面に目を落とす。
防波堤の影が地面に黒く、くつきりと描かれている。それはまるで間と私のようだった。私は、彼女が作る光に照らされて、ただ地面に落ちるこの影のよう。光がなければ存在できない。そして、いつまでたっても光と影の境界はくつきりとしていて重ならない。今さら手遅れだ。蘭がどんな気持ちでああ言ったのか、こうなってしまっては、確認することもできないだろう。私は間に嫌われた。
私もう、彼女に見放されてしまったのだから。
悲しくて、胸が痛くて苦しくて、また淚が出そうだった。
わかりあいたかった。思いを共有したかった。同じように感じて欲しかった。間とならそれができるって思っていたのに、私の独りよがりだと言われた。たとえそうだとしても、はっきりと否定せずに寄り添って欲しかった。
そう思う私は、結局、変われなかったのだろう。
蘭からもらったカラコンを外した。昔の私に戻ってしまった今は、つけてはいけないような気がしたから——。
ここになら居場所があると思っていたのに。私は自分で全部壊してしまったのかもしれない。家にも帰りたくない、ベンションにも帰りたくない、だけど、他に行くところはどこにもない。たとえ嫌われちゃったとしても、今、私が戻れる場所はあそこしかない。
「戻ろう」
重い足を引き搭るようにして、私はベンションに向かって歩き出した。
防波堤の影をなぞるように歩いていると、徴かに名前を呼ばれたような気がした。
そんなわけないよね。
蘭はもう、私みたいなのは面倒を見きれないと呆れて見持てることにしただろう。私のことなんて、気にかけてくれるはずがないんだ。
私なんていてもいなくても同じ。みんなに嫌われた原因は、全部私にあったんだから。
けれど、一歩、また一歩と歩くにつれて、その声は明瞭になっていく。
「深菜!」
間違いなく蘭の声だった。顔を上げると、そこには顔を歪ませた蘭と、陽毬ちゃんがいた。
どうして? 私のことなんてもうどうでもいいはずなのに。探す必要なんてないはずなのに。
熱いものが込み上げてくる。私を探してくれていた。それだけで嬉しかった。胸が暖くなっていった。
だけど、私はもう彼女の善意に甘えることはできない。
友達になってくれるかもしれないなんて、彼女だけは信じられるかもしれないなんて、全部、私の勘違い
だったのだから——。

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 楼主| 发表于 2024-9-5 21:14 | 显示全部楼层
本帖最后由 利维豚 于 2024-9-5 21:17 编辑

「大好きな人たち」
星野蘭
Illustayion:Suzumori
Story:四葩

「今日も暑いな……夏だから仕方ないけど」
空は雲に覆われているのに、気温はいつもと変わらなかった。
私はベットボトルを略に置き、緑側に座りながら考え事をしていた。普段なら深菜が一緒にいてくれるけど、たまにこうやって一人で過ごす時間も好きだし、これも必要な時間のような気がする。だから、さっき深菜が外出した時、私もついていくとは言わなかった。
深菜ととこで過ごすようになって、今日で二週間。
初日に二人で夕陽を見ながら話していた時、深菜は「昼夜逆転してる」って思わずこぼした。それはその言葉の通り、学校に行っていないってことになる。気になるし、もし私にどうにかできるようなことであれば、相談に乗りたい。力を貸せるなら貸してあげたい。もちろ、深菜がそれを望むならだけど。善意の押し売りは私だってごめんだし。
「はあ、だけど、もうそろそろ話してくれてもいいのにな」
ため息と共に自然と出てきたのは、いつものもどかしい気持ち。
休憩時間になってすぐに、深菜は「ちょっと出てきます」と美智子さんに言って出て行った。どとに行ったんだろう。
深菜はあまり人付き合いが上手な方じゃないと思うから、誰かに会いに行ったってわけではないだろう。見たい景色でもあるのだろうか。
そういえば、陽毬ちゃんもたまに人で出ていくことがある。もしかしてこの辺、私の知らない何かがいるのかな。もしくは私の知らない場所でとっておきの椅麗な景色を見てる? いや、それだったら、深菜は私を誘ってくれるような気がする。
「あっつ」
ペットボトルの水を飲む。外は暑いのに体の内側は市たい。この感じが好きだから、締め切った部屋でエアコンの市気を受けるよりも、ここに座って休憩することが多い。
家にいた時は、部屋に雇ってできるだけ家族とは会わないようにしていた。それがお互いのためだし、去年、私がここから帰ってすぐの頃は、妙に気を遣って話しかけてきたりしたけれど、今はお互いの距離を意識して、ちょうどいい距離感で過ごせているような気がする。干渉もしない、そこにいることを否定もしない。
相変わらず食事は料理教室で作って、それを冷凍したものだけど。まあ、あの人に何を言ってもだめだ。
『美味しいんだからいいじゃない』とか思っていそうだ。
「そういう問題じゃないんだけどなー」
両手を後ろについて、空を見上げる。
「あ、降ってきた」
さっきから少し雲行きが怪しかった。だけど、降るほどではないと思っていた。
「深菜、傘持ってってないよね」
立ち上がって、窓を閉める。そして、ロビーに行く途中、廊下で美智子さんを見つけた。
「美智子さん、雨降ってきましたよ」
「ああ、今日は降ったり降らなかったりって天気予報で言ってたけど」
「深菜、傘持ってないと思うんで、ちょっと行ってきます」
「そこに何本かあるから使って」
美智子さんはフロントの裏を指し示す。
「ありがとうございます。お借りします!」
ビニール傘を二本手に持ち、ペンションを出た。
「わ、結構降ってるじゃん」
ここは海と山の近くだから、たまにこういうことがある。
「あ、でも、深菜どと行ったのかわからないんだった。どうしよ」
確か右に行っても何もなかったと思うから、行くとしたら左……か。新しいカフェとかホームセンターがある方だと思う。
とりあえず、辺りを見回しながら、カフェのある方向に向かった。深菜は制服を着ている。この時期、制服を着ている子は少ないから目立つはずだ。左右に首を振りながら、海沿いの道を走って探した。
「深菜ー」
名前を呼びながら走っている制服を着た変な子、それが周りから見た私。だけど、ここには知っている人はほとんどいないし、知らない人にどう思われても別にいい。
息が上がる。ペンションから五百メートルくらい走った感覚。だけど、きっとそこまでではないんだろう。簡単に息が上がるのは、家にいることが多くて、運動なんてほとんどしていないからだ。
「あ」
道の右側に、小さな庇のついたバス停があって、制服を着たショートへアの子が、不安そうな顔をして立っていた。奥にあるペンチには、同じように雨宿りをしている男の人が座っている。深菜は、知らない人が近くにいるのは嫌だけど、制服が濡れるよりはましだと思っているのかもしれない。
横断歩道を渡って、バス停に駆け寄った。
「深菜」
声をかけた。深菜は私を確認すると、
「蘭……来てくれたんだ」
ほっとしたように微笑んで、私の名前を呼んだ。
「用いっぱい降ってきちゃったから、迎えにきたよ」
「ありがとう。制服濡れちゃったらどうしようと思って。ここで雨宿りしてた」
見れば、言葉通り雨が降ってすぐにここに逃げ込ん
だみたいで、制服はほとんど濡れていなかった。
「良かった。じゃ、行こうか」
私は深菜にビニール傘を手渡した。
「うん、あ……」
「どうしたの?」
深菜はベンチに座った男の人を見ていた。
「お、あの……」
声が小さくて、その人は気づかないみたいだった。
なるほど、深菜ってこういうことが出来る子なんだよ。私だったら声なんてかけないのに、彼女の勇気の続きを私が引き受けることにする。
「お兄さん、良かったらこれ使ってください」
「え、いいんですか? でも、君のが無くなっちゃう 」
メガネをかけたお兄さんは、ここに駆け込む前に少し濡れてしまっていたみたいで、髪の毛がクルクルつてパーマがかかったみたいになっていた。たぶん二十代後半から三十代前半くらいだと思うけど、なんか、見た目が学校の先生みたい。
私は言った。
「いいんです。私、この子と一緒に入っていきますから。ね、深菜」
深菜は私を見ながら優しい笑顔で首を縦に振る。
「じゃあ、申し訳ないから、代金を払うか、僕、地元なのであとで傘を返しに行きます」
「え、地元ですか?」
尋ねると、
「今日は家庭訪問で回っていて、突然雨に降られて困っていたんです。天気予報ちゃんと見れば良かった。あ、僕は近くの中学で教師をやっています」
「先生みたいって思ってたんですけど、本当に先生なんですね」
男の人は「よく言われます」と苦笑した。
良かった。変な人じゃなかったみたい。
「お店の傘だから、いつでもいいので持ってきてください。ラソンプレっていうレストランなんですけど、知ってます?」
私が訊くと、男の人は立ち上がって、
「知ってます、知ってます。あそと美味しいですよね。ああ、でも、最近行ってないな。今度、傘を退しがてら同僚を連れて行きます。じゃ、達慮なくお借りしますね。本当に助かりました」
傘を受け取り、彼は軽く会积した。照れくさそうに笑う顔が、優しそうだと思った。こんな先生だったら、もしかして……。
いや、そんなこと、ないか。大人なんてみんな一緒だ。
「それじゃ、私たちも失礼します。いこ、深菜!」
「うん!」
私たちも頭を下げて、傘を開いた。
深菜は達慮がちに傘に入っているので、肩の辺りが雨に濡れている。
「ちょっと、もっとくつつかないと制服備れちゃうよ」
「え、で、でも」
「いいから、ほら」
「う、うん」
深菜と私は一緒に傘を持って、密着しながらゆっくりと歩いた。
「さっきの人、間が来る前に話しかけてくれたんだけど、私、声が出なくて無視したみたいになっちゃって、思いことしちゃった。話してみたら感じのいい人だったし、学校の先生だったんだね」
後悔が感じられるような、か細い声。私は前を向きながら、「それくらいでいいんだよ」と言った。
「え?」
「ほら、みんながみんないい人だとは限らないし、地元の人かどうかもわからなかったわけじゃない。知らない人とは関わらない方がいい場合の方が多いから。……残念ながら、ね」
「そっか。そうだね。でも、あの人、同僚の人とお店に来てくれるって言ってたから、良かった」
そ言って深菜は徴笑んだ。密着して、彼女の髪が私の鼻をくすぐる。いい匂いがする。何かのお花みたいなほっとする香り。どうしてだろうか、この匂いを感じると私は安心するようになった。


そのまま二人で帰り道を歩いていると、傘を叩く雨音が弱くなってきた。深菜は手を開いて上に向け、傘の外に出して雨量を確かめる。
「雨弱くなってきたね」
「だね」
「海の方って、天気がすぐ変わるよね」
「誰かさんの気分みたい!」
「もう、蘭はすぐそういうとと言うんだから」
「ふふ、だって深菜、すぐにネガティブになったりポジティブになったりするじゃん」
「……するけど」
拗ねるような顔で私を見る深菜は、最初の頃よりもだいぶやわらかくなって、とっても可愛いと思う。紗波さんと一緒にいた時、彼女も今の私みたいな気持ちを持っていてくれたのだろうか。それとも、私は深菜みたいに可愛くなかったから、そんなことは思っていなかったのだろうか。いつか訊いてみたいけれど、きっと、本当のことは言わないだろう。
「あ、やんだよ」
めかるんだ道を避けながら、深菜はそっと傘の外に出て空を仰いだ。
「良かった」
私は傘を豊んで深業と同じように顔を上げる。
「もしかして、虹が出るかも?」
見上げながら言うと、
「うん、出るかもしれないね。ね、間、ここからどっちが先にロビーに着くか競走しない?」
深菜は楽しそうに私を見る。
「ええー」
あと二百メートルくらいかな。運動不足の身には全
力で走るにはちょっと辛い距離。
「あ、不戦敗?」
でも、そうやって挑発されると、私は……。
「わかった。やるよ。負けた方がお風呂掃除を一人で
やるってことでいい?」
「いい上。負けないから」
「じゃ、よーい」
「どん!」
深菜と一緒に全力で走った。
深菜が先行して、靴が跳ね上げた灰色の水が制服を汚していくのが見える。
ああ、もう、せっかく傘を持ってきたのに、結局、制服汚れちゃうじゃん! 美智子さんに怒られちゃうじゃん!
そう思いながら、深菜には負けられないと、全力で走った。
私の方が先輩なんだから、私の方が年上なんだから。
絶対に負けられない!
……そのことはまだ言えないけれど。
「はあ、はあ、ぜ、絶対に負けなーい!」
私が叫ぶと、
「私も負けないよーっ!」
深菜も叫んだ。
この子といるとなんでこんなに楽しいんだろう。
ずっとここにいられたらいいのに。
汗びっしょりになりながら、ベンションのロビーに先に着いたのは……。
「ゴールー」
最後の最後で追い抜いて、私の勝ち!
「も、もうちょっとだったのにーっ。はめ、はあ……」ロビーに駆け込み、二人で膝に手をついて息を整える。奥から誰かが来る気配がした。
「っただいま帰りました」
「ただいまです」
「二人して汗びっしょりじゃないか。雨に透れなくても、それじゃ同じだよ」
ロビーで私たちを出迎えてくれた美智子さんは呆れ顔をしながら、「それに背中、盛大に泥を跳ね上げてるよ」と続けた。
「わ、ほんとだ」と深菜は首を後ろに向けて驚く。
「おねーちゃん達、洗濯しておくから早く着替えてね後からロビーに来た陽毬ちゃんと一緒に苦笑い。
「ありがと!」
「陽毬ちゃん、ありがとう」
「あ、そうそう、深菜おねーちゃん。昨日の接客についてだけど」
「うん」
楽しそうに陽毬ちゃんと話している深菜を見、私は少しほっとした。
まだまだ、私たちの時間は半分残っている。
いや、もう半分しか残ってないと言った方がいいの
かもしれないけれど。
だけど、深菜はきっと大丈夫だ。
「あ、見て、虹だよ!」
陽毬ちゃんが窓の向こうに目を向けて、私たちは、
「本当だー、見に行こう!」
汚れた制服のまま、三人一緒にペンションから出て、
前の道で空を見上げた。
「終麗だね……」
「うん」
あと半月。こうして深菜と、みんなと過ごす。
私はこの夏を一生忘れないだろう。
深菜も忘れないでくれたらいいな。
そのまましばらく無言で虹を眺めていると、私たち
は誰からともなく手を握り、三人並んで手を驚いでいた。どうしてかわからないけれど、急に切なくなった。
ずっとこのままでいられたらいい。だけど、ずっとなんてないことを、私は知っている。だったら、残りの半月、後悔のないように過ごしたい。
深菜の手を握った右手に力を込めると、深菜もぎゅっと握り返してくれた。
「戻ろっか」
「うん!」
深菜と陽毬ちゃんが、私に笑顔を向けてくれる。後ろから太陽に照らされて、二人はいつもより卸いて見えた。

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 楼主| 发表于 2024-9-5 21:24 | 显示全部楼层
以上为初回特典版内含VisualBook 中CHAPTER4 Short Story部分,使用OCR提取

附使用https://books.fishhawk.top/得到的有道机翻版本

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发表于 2024-9-5 22:16 | 显示全部楼层
「大好きな人たち」
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 楼主| 发表于 2024-9-5 23:03 | 显示全部楼层
OCR也有很多问题
附上照片吧







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